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2020年5月

2020年5月31日 (日)

しつこくDM25Y化計画継続ちう

愛用していたポメラDM20Yを何とかして、継続して使いたい。そんな気持ちで進めてきた「DM25Y化計画」です。

ボディと頭脳はDM25。そこにDM20Yの本革カバーを着せる。さらに、DM20Yのキーボード移植成功…ここまでが前回までのあらすじ。

キーボードオープン時に見える「HOW TO OPEN」のステッカー。前回は全く違う自作のステッカーを作ってみましたが、今回、「なるべく本来のDM20Yっぽい」ステッカーを作り直すことにしました。

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↑まずは、DM20Yから剥がしたステッカーをスキャンします。折れ曲がってしまってるし、汚いなあ(笑)

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↑次に画像修正ソフト(今回はウェブで使えるphotopea使用)で修正していきます。スキャンした文字を拡大するとこんな感じなので、ちまちまと塗り絵していきます。

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↑背景を真っ白にぶっ飛ばし、プリントできるよう加工していきます。完全には再現できてはいないんだけど、まあまあ良い感じ。この後、前回に引き続き「自分だけのポメラ」であることが分かるように、愛車のシルエットイラストと、落とした時に連絡してもらえるよう、私の連絡先が書いてあるQRコードをあしらいました。

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↑レーザープリンタでプリントアウトします。あれこれ使ってみましたが、コクヨのレーザー用紙が、私には一番しっくりきました。上側がDM20Yから剥がしたステッカー、下側が新たにプリントしたステッカー。自宅にレーザープリンタはないので、レーザー用紙をはがきサイズに切り取り、セブンイレブンの多機能カラー機でプリントです。

各コンビニ店にレーザープリンタが使える多機能カラー機はありますが、基本、どこの店でも用紙の持ち込みは認められていません。ただ、セブンのはがき印刷だけは持ち込み前提になっていて、利用者が用紙ボックスを開いて持ち込み用紙を入れても、咎められないシステムになっています。さすが、セブン。

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本体に貼り付け完成。うむ、かなりDM20Yっぽくなりました。かなり満足です。

起動画面の変更についてもあれこれ考えたのですが、DM20とDM25はシステムが違っているようで、簡単にはいかないみたい。とりあえず、今度こそ、「DM25Y化計画成功完了」ということにして、これからも愛用していきます。

愛用機とは別のもう一台ある「DM25Y」(本革カバーを着せているが、キーボードは純正のDM25のまま)にも、同じステッカーを貼っておきました。

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2020年5月28日 (木)

さらにポメラ用ステッカー

いったん終了宣言をしたポメラDM25Yのステッカー作り。まだ、使っていない用紙があったのでもう少し、延長戦をしてみます。

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コクヨのフィルムラベル銀レーザープリンタ用。自宅にはレーザープリンタがありませんので、ノーカットA4判をはがきサイズに切り取り、セブンイレブンの多機能コピー機に持ち込みます。はがきサイズにデザインしてiPhoneにjpgを保存し、コピー機とwi-fi接続してプリントアウトします。

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完成です。レーザー用のステッカーは熱にも強いので、耐久性もありそうです。

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ちょっとデザインも変更しました。どうかな? まあ、どうもこうも、キーボードを開く時に自分だけしか見ないステッカーですけどね。

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2020年5月27日 (水)

ポメラ愛用ちょうど10年

私がポメラデビューしたのが、2010年5月27日。ちょうど10年になりました。せっかくですので、これまで使ってきたポメラの歩みをまとめたいと思います。

ポメラ購入履歴(送料等含む)
2010/05/26 DM20 ¥22,800
2012/02/17 DM20Y ¥11,772
2014/02/27 DM20Y keyboad交換 ¥10,099
2018/10/18 DM20Y ¥20,407
2018/10/28 DM5 ¥3,641
2018/12/23 DM30 ¥27,307
2020/04/17 DM100 ¥10,000
2020/04/20 DM25 ¥11,910
  購入合計 ¥117,936

余談ですけど、amazonとヤフオク!で買い物していたら、何年何月何日にいくら支払ったかという記録が全て残っていて、めちゃ便利です。

現在も存命のものたち
・DM25Y…DM25にDM20Yの本革カバーを移植
・真・DM25Y…DM25にDM20Yのキーボード・本革カバーを移植
・DM30…QRコードの表示の遅さに辟易
・DM100…「畳めない」こと以外は気に入ってます
・DM5…最小ポメラ

恐らく、DM25も構造が同じDM20のように、折り畳みキーボードに弱点を抱えているでしょう。とりあえず、稼働するDM25Yを2台作ったので、いけるところまでいこうと思います。

DM100は「畳めない」以外には、ほぼ不満なし。普通の電子辞書としても使い勝手が良いので「文字を打つ」途中で「意味を調べる」ことを頻繁にする人は、お勧めです。私は、愛用しているバッグにうまく収まらないので、どういう使い方をするか思案中。「大きいバッグを買う」というのも選択肢の一つに考えています。

最近お休みのDM30。kindleにも採用されているE Inkのディスプレイはかなり見やすい。ただ、見やすいのと、文字を打ちやすいのは別物です。書いたものを読み返す時には読みやすいのですが、書いている途中に残像が出たり、表示が一瞬遅れるのは、ほかのpomeraやパソコンに慣れていると、違和感があるかもしれません。

amazonのレビューなどを見ると、QRコードの表示の遅さについて言及したものがありません。私がDM30で最も不満なのは、QRコードの表示の遅さです。

多くの人は恐らくQRコードを使わず、USBケーブルか、SDカードの差し替えでデータを移動しているのでしょう。そもそも、過去の機種より劣った機能を搭載しても平気なのは、メーカーも重視していないことの表れだと思います。

使ったことのない人は「どうせQRコードって面倒臭くて遅いんだろ」と思っているのかもしれませんが。DM25でのQRコード表示と、iPhoneのpomera専用QRコードアプリの組み合わせは、最強です。慣れると、本当に楽です。USBケーブルを用意したり、カードを抜き差ししているぐらいの時間があるなら、数千文字、原稿用紙5、6枚の原稿は一瞬で取り込めます。

ただ、アンドロイドには専用アプリが用意されておらず、iPhoneユーザー限定なのが残念なところ。林檎信者だったことが、こんなところで役に立ちました。

DM5は、DM20発売後、廉価版として出された最小サイズのポメラです。デジタルメモとして、本当に「メモ帳」のように持ち運べるので、DM20と併用することができないかと思い、オークションで中古を買いました。

変換能力、ディスプレイの見やすさ、データ移動の簡単さ、これらの機能を全て落とした分、安価で重量も軽いのですけど、私にはしっくりきませんでした。

DM25Yの2台とDM100があれば、当面は買い換えや買い増しなどを考えずに済みそうなので、DM30とDM5は手放そうかと思っています。DM30はヤフオク!で10,000~15,000円ぐらい、DM5は2,000~5,000円ぐらいが相場。DM30とDM5は、キーボードの不具合をあまり聞きませんので、ひょっとしたら耐久性が高いのでしょうか。長く一台を使いたい人には良いのかもしれません。

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2020年5月23日 (土)

続・ポメラ用ステッカー(完)

ポメラ用ステッカー制作の続きです。前回までのあらすじはこちら→

実際に貼り付けたステッカーの直接的な制作費は数百円程度なのですが。複数の素材を確認したり、貼り付けるシール部分を比較したり、果ては実際の使い方と違うことをしたり。結局、5,000円ほど使ってしまいました(笑)

まあ、その大部分はまだ残ったままですし、趣味とはそういうものです。また気が向けば、別の何かのステッカーを作りたいと思います。

っというわけで。

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↑印字面用に使ったのがこちら。A-oneのフィルムラベルシールのインクジェット用ツヤ消しシルバーです。メカっぽさを出すには、やっぱ、きらきら系が必須。A4判で自由に大きさ設定可能。

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↑んで、愛車を使ったイラストをプリントしてみます。

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シール部分を剥がずに載せて大きさ、バランスチェック。うむ、なかなかええ感じです。この時は、これで完成だと思ったのですが。

このフィルムシール、かなりの薄さでぺらっぺら。シールの下地を剥がすと、くにゃくにゃ曲がってしまい、気泡を入れずに貼るのが困難です。いや、まっすぐ貼ることさえ難しい。

加えて、貼る時に位置を確認するため、何度も触ったり置いたり、触ったり置いたりを繰り返していたら、熱と汗のせいか、シルバーの表面部分が溶けたみたいになってしまいました。うまく貼れたとしても、手の熱と汗で変色するステッカーはよくありません。う〜む。

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↑そこで活用したのがこちら。A-one屋外でも使えるサインラベルシールです。この商品自体はレーザープリンタ用なので、我が家のインクジェットプリンタでは使えないのですが。屋外でも色落ちしないよう、プリントした後、上から透明フィルムを貼り付ける二重構造になっています。

ということで、インクジェット用ツヤ消しシルバーにプリントした後、こちらの透明フィルムを貼ってみました。コーティング効果に加え、この透明フィルムは適度に硬度があるため、ぺらぺらのシルバーシールに気泡を入れず、うまく貼るためにも役立ちます。うむ、偉いぞ、オレ!

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↑ということで完成。シルバーで、愛車のイラストがあって(シルエットですが)、触っても剥げないステッカーです。目指していたものがようやく出来ました。

今回、せっかく自作したので、QRコードを入れておきました。人は、何の説明もなくQRコードがあると、その先には何があるのか、読み込みたくなるものです。

このQRコードを読み込むと、私のフリーメールアドレスが表示される仕組み。もしも、どこかに置き忘れたり、落としたりしたとき、拾った人が連絡できるわけです。まあ、普段、使ったらすぐバッグに仕舞いますし、あんまり活用したくない機能ですけども、もしもへの備えは重要。

そんなわけで、ポメラの自作ステッカープロジェクトは終了。うふふっ、これでまた、文章を欠くのが楽しくなりますのお。

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2020年5月18日 (月)

ポメラ用ステッカーを自作

お気に入りのpomera DM20Yのキーボードと本革カバーをDM25に移植し「真・DM25Y」と名付けたのが前回までのお話。ココ→

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使い勝手に関しては現在、何の問題もなく動いているのですけども。見た目で気になるのが、キーボードオープン時に必ず目に入る「HOW TO OPEN」のシール。元のDM20Yから剥がして再度貼ってみると、どうしてもシワができ、ちょっと残念。ということで、自作で愛車のイラストを入れたステッカーを作ることにしました。

お金や手間暇を掛けるのでは、これから自分もやってみようと思った人の参考にならないと思いまして。今回は「できる限りのところまでiPhoneのみで作業をする」という課題を課してみます。

pomera DM20とDM25の表面積はちょうど、はがきで隠れるぐらいの大きさです。ということは、年賀状を作るアプリでデザインを決め、レーザーカラー無地ステッカーをはがき大に切り、セブンイレブンのマルチコピー機でプリントすれば、さほど費用は掛からないのではないかしら。

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ラベルシール(ノーカット)を買い、はがきサイズに裁断します。んで、さくっとシンプルなデザインを作り、セブンイレブンのはがきコピー機でプリントしたら完成。

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割と、想定していた良い感じに仕上がりました。ただ、ラベルシールはいわゆる「紙」ですので、表面がざらっとしています。今回の工作を踏まえ、次回は光沢のあるステッカー紙でチャレンジする予定。

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2020年5月13日 (水)

ポメラ分解の参考に

ポメラ分解の参考写真です。写真はDM25にDM20Yを着せた自称「DM25Y」。

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キーボード右端にネジ山のないピンが刺さっています。両側から各1本ずつ刺さっているので、それぞれ抜きます。ネジザウルス等で掴むと抜けやすいでしょう。

一番最初のココが、一番の難所です。これを抜けば、裏面のネジ全てを抜き、電池入れ付近の爪留めをスクレーパーを突っ込み、外します。

次に表面から順に、全てのネジを外す。

中にもいくつかネジがありますので、キーボードと本体を繋いでいるネジは全て外します。

…という手順です。

プラスチック部品は、力を入れて押すとすぐに割れる仕様なので、実際にやる方はお気をつけて。

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あまり写真撮影はしていないのですが、ありものを公開しておきます。

※分解は自己責任です。保証を受けられなくなるケースがあります。

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2020年5月12日 (火)

真・DM25Y化計画

pomera DM25にDM20Yの外観をまとわせる計画。前回「DM25Y」と名乗ってはみたものの、単にDM25にDM20Yの本革カバーを被せただけ。車で例えると、オープンカーのビニル幌を、ちょっとだけ上等なキャンバス地に張り替えた程度のことだ。

もっと、カーデザイナー由良拓也が手掛けた感を出すには、キーボード周りも「Y」仕様にしていきたい。

手元には

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↑キーボードの開閉システムのプラスチック部品が割れて壊れているが、キーボード認識は健在のDM2OY

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↑見た目は全く問題ないが、キーボードの一部が認識しないDM25

…この2台がまだある。恐らく、DM25のキーボードの一部が認識しないのは、配線の接触不良。生きているDM20Yのキーボードを分離し、DM25に移植すれば、見た目がさらにY化したDM25Yが出来るのではなかろうか。

前回作った「DM25Y」はそのままにしておき、もう1台、ニコイチで新たな「真・DM25Y」を作り上げよう。

とはいうものの。「キーボードを交換する」というのは、基盤に接続されているキーボードを分離しなければならないので、ほぼ全分解の作業となる。ちょっと大変。

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見える範囲のネジをどんどん外す。開閉システムのヒンジというか、ピンの部分はネジザウルスでぐりぐり回して引っこ抜いた。

「クライマーズ・ハイ」という言葉がある。山を登っている時、どんどんハイの状態になり、何も怖くないらしい。そして、そのハイが解けると、今度は登ることも降りることもできないぐらいの恐怖で、身動きできなくなるという。

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私はクライマーズ・ハイを経験したことはないけれど、ひょっとしたら、機器を分解している時は似たような心理状態かもしれない。どんどん、部品を外していく。もし、どこかでハイ状態が解けてしまったら。分解することも、元に戻るよう組み立てることもできず、その場にすくんでしまう自分がいるだろう。

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幸い、pomeraのニコイチ術式の山は、これまでの山よりさほど高くはなかったようだ。想定通り、ほぼDM20Yの外観となった「真・DM25Y」の完成。

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さらに、Yらしさを進める。

分解した残骸のDM20Yの開閉部分のシールをドライヤーで温めて外し、DM25の方に両面テープを使って貼り直した。ちょっと使用感のある見た目だけれど、これまで8年間ほど使ってきたのだから、「ヤレ」の部分も自分の歴史だと思えば可愛いものだ。

最後に、まだ移植できていないのは、起動画面。DM20Yは起動すると、由良拓也が描いた4種類のスポーツカーの絵がランダムに表示される。「文字を打つ」ことに関しては何のメリットもない機能なのだけれど、この絵が出てくると「よし!」というやる気スイッチが入るんだよね。

これはハード的なことではなく、ソフト的なことなので、やり方さえ分かればたぶん、簡単。その「やり方」の情報が全くないので、今のところ、何もできない。誰か、pomeraの起動画面をいじる情報、お持ちです?

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2020年5月10日 (日)

続・DM25Y化計画

pomera DM25にDM20Yの外観をまとわせる計画。前回までの作業はこちら→

とりあえず、閉じている状態ではDM20Yになりました。今度は開く時、少しだけユラタク感を覚えるような仕掛け。

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通常のDM20、DM25のキーボードを閉じていると「押さえない!」と、見るたびに怒られたような気分になります。DM20Yはというと、

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こんな感じ。ちょっとメカっぽいシールが貼ってあります。何の車のピストンの絵なのかよく分からないですけども、エンジンのピストンです。「押さえない!」って怒られるより、気分は上がります。これを丸ごと移植するのは難しいので、別の方法でユラタク感を出しましょう。

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まず、シールを剥ぎます。シールの糊がかなり残ったので、布テープを丸め、ごろごろしながら拭き取ります。あまり激しくやると、またキーボードが壊れるので慎重に。

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シールを貼った状態と、きれいに剥ぎ取った状態を比較。うむ。真っ黒でよろしい。

DM25Yの特徴として、起動時にユラタクさんの原画が画面表示されるというのがあります。起動画面はイジれないので、それっぽいことをするためには。

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買った時、起動画面に出てくるシールが同封されているのを思い出しました。これを「押さえない!」の代わりに貼り付けましょう。

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完成。「TAKUYA YURA SPECIAL MODEL」の文字も貼りました。ちょっと子どもっぽい感じもしますけど、何度も書いた通り「押さえない!」と言われるより、何百倍もマシです。

次にやるとしたら、キーボードのスワップなんですけど。これは、全分解が必要なので、少しばかり準備と研究が必要。壊してしまっては元も子もないですしね。

けど、たぶん、そのうち、やるでしょう。少し壊れたDM20YとDM25が残っているので、これらを使ってニコイチ作戦。うまくいけばいいね。

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2020年5月 9日 (土)

小説「タイムマシーン」

「ようやく完成したか」

N博士は満足そうに汗を拭った。電話ボックスタイプのタイムマシーン。年月日を入力すれば、過去にも未来にも行くことができる。

ただ、まだ第一号機。精度が高くないため、行ける範囲は未来と過去いずれも6ヶ月以内だ。今日は2019年12月6日。未来に行くとしたら、ゴールデンウイークがギリギリ。N博士は思案の結果、フラワーフェスティバル開幕の2020年5月3日に行き先を決めた。

ボックスに入り「2020.05.03」と行き先を入力する。時空を越える間、静かに待つ。「ボンッ」という音とともに到着した。

N博士はボックスを出て、窓の外を見渡した。いつもと変わらぬ風景だ。そりゃそうだろう。半年程度で世の中が一変するなんてこと、あるわけがない。

電車に乗り、平和公園に向かう。乗客が少ないのは遠出している人が多いからか。乗客のほとんどがマスクをしているのは風邪でも流行しているのだろうか。それよりなにより、みんなが私のことをちらちら見ている気がする。過去から来たことがバレてしまったのだろうか。まるで、マスクをしていないことが「空気読めないやつ」みたいに思える。マスクなんてものは気休めだよ、やりたいやつだけやればいい…

平和公園に着いて、驚いた。フラワーフェスティバルの会場がない。いつもの平和公園だ。いや、いつもより、人通りが極端に少ない。ひょっとして、未来の行く先を間違えたのかもしれない。

N博士は馴染みの小料理店に向かった。女将さんと会い、それとなく今日の日付を聞き出して、タイムマシーンの実験が成功したのか聞き出すことにしたのだ。

ところが、小料理店に着くと「5月6日まで臨時休業します」の貼り紙。それではと、ほかの店をいくつか回ってみたが、どこも判で押したように「5月6日まで休業」の貼り紙ばかりだ。何がなんだか分からない。飲食店にゴールデンウイークを与えよう運動でも始まったようだ。

N博士はバスと電車を乗り継ぎ、自宅へ戻った。途中、隣でせき込む男性がいたが、やはり風邪が流行しているのかもしれない。たかが風邪程度なのに、周囲の乗客の目がやけに冷たかったのはなぜだろう。

自宅に着き、テレビをつけると「市民が見たコロナショック〜4月編」という番組をやっている。コロナショック? なんだそれは。そのコロナというやつが、飲食店を臨時休業させていたのか。

番組を見て恐ろしくなったN博士はすぐにボックスに入り、行き先「2019.12.06」を入力した。一刻も早く、一刻も早く、現代に戻りたい。

時間旅行を終え、落ち着いたN博士はふと考えた。

コロナショックとやらが始まる前の今、何かできることはないか。マスクと消毒液を買い占めようか。いや、それは科学者のやるべきことではない。それでは、そのウイルスの特効薬を作ろうか。いやいや、どんなウイルスかも分からないのに、特効薬なんて作れるわけがない。自分も科学者の端くれ、何か後世に名を残すことをやり遂げたい。

いや、やはり過去を変えるべきではないいな。何も知らなかったことにしよう。

考えごとをし過ぎたせいか、ちょっと体が熱っぽい。そういえば、さっき食べた食事も味がしなかったなあ。あすにでもかかりつけ医に行くこととしよう。

…後年、N博士は、自分が世界中に名を知られることになるとは、知る由もなかった。名声ではなく「新型ウイルスを最初に作った科学者」として。

過去は変えられた。

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久しぶりに「ショートショートまがい」の投稿です。妄想癖は相変わらずなので、ぼちぼち書いたりはしていたのですが、ブログの更新を怠っていました。

未来でこれを読んだ私のために書いておきますと、2020年5月9日現在、日本には「非常事態宣言」が出されています。外出自粛、店舗営業自粛、3密を避ける、もう、経済活動の全てが止まるのではないかというクライシス。

私のこの妄想ショートショートを笑い飛ばせる日が来ているのか、それとも、この非常事態宣言はまだまだ、この後に続く悲劇の序章だったのか。

今の私に知る由はありませんが、明るい未来を空想することとします。

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