pomera DM25がやって来ました。ヤフオク!で11,000円ぐらい。中古ですが、なかなかの美品です。

DM25は、pomera最大のヒット作といわれるDM20の正常進化版。
DM20より変換が賢くなり、保存ファイル数が増え、新商品が出る度に重量化していたボディを軽量化し、加水分解するラバーコーティングを改善し、キーボードが薄くなり、発売時の本体価格(28,000円+税)はDM20の販売スタート時(33,000円+税)より安い。
全く非の打ちどころのない商品のはずなのに、売り上げは芳しくありませんでした。かくいう私もその進化を知っていながら、発売当時には購入しませんでした。購入の検討さえしていません。
私が思う、売り上げが伸びなかった理由はただ一つ、「発売時期が早かった」です。
DM25の発売は2013年3月。当時、DM25を欲しがる客層は、恐らく既にDM20を所有し、ポメラの便利さを実感していた人たちです。けれど、2010年発売のDM20登場からまだ3年、DM20の多くは現役で、ポメラニアンとなっていた人たちの買い換え需要はまだありませんでした。
また、DM25が発売された時にはDM20は併売されており、DM20の実売価格1万〜1万3000円ぐらいに対し、実売が2万円前後だったDM25は、やや割高に感じたものです。
その後、キーボードが壊れたり、加水分解で本体がベタベタしたり「買い換えよう」とDM20ユーザーが思った時。DM25は2015年ごろ、ひっそりと生産を終えていました。
正規に販売されていたころには不人気だったのに、2016年ごろから中古価格が高騰したのは、DM20からの買い換え需要が溢れたからでしょう。
前置きが長くなりました。そんなわけで「DM20Y愛」に溢れる私、DM30も、DM100も持っているのに、今さらながらのDM25の購入です。
というのも。DM25があれば、私が愛してやまないDM20Yの外観を保持したまま、快適なpomeraライフを継続できるのではないかと思ったから。

DM20とDM25には、ひと昔前のスマホデコレーションのごとく「着せ替え天板」なるものが販売されていて、この大きさが共通。だったら、DM20Yの天板と本革カバーをDM25に移植できるのでは、と思ったわけです。

DM20Y(左)とDM25を比較すると、天板はDM20Yの方がかなり高い。

まず、DM25の天板にある四つのネジを外します。ここは六角レンチ。

その後、左右に二つあるプラスネジを外し、スクレーパーで「枠」を外します。この手の作業はiPhoneの開腹で慣れましたし、工具も揃っていますよ。

今度は、予備に持っていて、ピカピカに磨いたDM20Yの天板を外します。

DM20Yの天板をDM25にハメ込み、ネジ留めをして出来上がり。

この文章は、由良拓也モデルのDM20Yの外観をまとったDM25で書いています。いやほんと、DM20ユーザーなら、DM25での「ちょっとした進化」はかなり、ビビットに実感できます。これ、めちゃめちゃええわ。
中古で出回るpomeraに共通するのは、ほぼ未使用の綺麗な状態か、使い倒してキーの文字が消えているのか、どちらかだということ。
「文字を打つだけ」というガジェットに興味を持つ人は多いのでしょうけど、実際に使う場面がない人もいるんでしょうね。
私は、長文のブログをやっていたので、「いつでもどこでも文章を書ける」というのはありがたかったですし、常にバッグに忍ばせているので、本業でも突然原稿を書かねばならないとき、外出先で立ったまま、pomeraで文章を打ってメール送信したことがありました。
写真はiPhoneで撮って送ったので、pomeraとiPhoneさえあれば、私の仕事は何とかなるものだなあと思ったものです。
私が今、あらためて考える実用性No.1のpomeraはDM25。後世に残したい「ネットできない、変換バカ、文字は打てるニッチェな」ガジェットは、DM20の正常進化版のDM25です。これしかない。恐らく世の中には「ガジェットに興味があって買ってみたものの、使い道が分からず、仕舞っていたままの美品」のDM25を持っている人がいるでしょう。
こういう人がヤフオク!とか、メルカリで出品することがあるんじゃないかなと想像しています。そういう品が7,000〜10,000円ぐらいで出たら、ちまちまとストック用に落札します。
っていうか、キングジムさん。今こそ、DM25の正常進化版を発売してください。DM30でちょっとがっかりしたDM20ユーザーが、再び戻ってくるはずです。
あ、そうだ、「新品でほぼ未使用のDM25を持ってるんだけど?」って人がいらっしゃったら、即金8,000円で買い取りますよ。連絡、お待ちしております。