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2015年8月 3日 (月)

佐藤大吾著「1.21人に1人が当選! “20代、コネなし”が市議会議員になる方法」

市議選に立候補しようと思って読み始めたんだけど、告示に間に合わなかったわ…

…ってのは冗談ですけども。

これは、あえてだと思うけど、著者は市議を「手近な職業」のようにとらえ、実際に当選した若い市議も「兼業しようかと思うほど収入はきつい」と語る。なぜ、首長は給与で、議員は報酬なのかというと、本来は議員は本職を持ち、首長はそれが職業だから。前出の若い市議は「コンビニでレジを打ちをしようと思ったけれど、そんなことをさせるために投票したんじゃないと有権者に言われてしまう」と報酬アップを正当化しようとしている。

いやいや、レジを売ってる市議さん、お米やピザを配達している市議さんを私は知ってますよ。それは「市議がお米を配達している」のではなく「お米を配達している人が市議選で当選した」ってことなんだけどね。

2011年に出た「落語決定盤 立川談志 ベスト」CDには参院議員に当選した翌1972年の「らくだ」、沖縄開発政務次官を「辞めさせられた」後の1976年の「権兵衛狸」が収録されていて、枕に出てくる政治話がすこぶる面白い。その中で「国会議員は高座に上がるなって言うやつがいるけど、落語をやっているオレが庶民の感覚で国会に行ったんじゃないか」という趣旨の言葉があり、談志師匠らしいなあと感じる。

とはいえ、国会と市議会では報酬額は全く違う。この本によると、市議の平均「月収」は約30万円。昨年話題になった政務活動費年間600万円というのは県議の話で、人口3~5万人レベルの市だと、月額2万円とか、年間20万円程度ではなかろうか。恐らく、持ち出しの方が多いだろう。

んで、この本の話に戻って。市議を「手近な職業」のように書き始めているものの、読み進むと意外に内容は真面目で「あなたがやりたいことは民間でできるのか。それとも政治でしか変えられないのか」と、本気度を問いただす。ただ、やる気をみせる「ハウツー」が「毎日の駅立ち」だと書かれると、何だかなあという気がする。まあ、結局、理想を語っても仕方ない、顔を覚えてもらい、愛着を持ってもらえってのは正しいのかもしれない。

そんな感じで、ちょいと不思議な本。最後にあった、ゼロからスタートし、実際に市議になった人たちのインタビューは面白かった。それぞれ、どぶ板選挙に近いことをしながらも、理想を掲げていらっしゃる。地方でも急降下で投票率が下がっている昨今、こういう本が出て、少しでも政治に関心を持つ若い人が増えればいいね。

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