« 走ること | トップページ | 筍とツナの炊き込み飯 »

2015年4月29日 (水)

横山典士著「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」

2014年2月4日から日付が5日になってから1時間ほど経ったころ。

「耳の聞こえない作曲家として知られる佐村河内守さんの作品は、十数年前から別人による作曲だったと代理人が発表しました」との知らせが入った(当日2月4日のブログ)。

翌5日は夕刊デスクの後、CATVのニュース解説の担当。横山典士さんの書いた週刊文春のゲラを読み、関連取材をし、レコード業界の慣習などを話した(当日2月5日のブログ)。頼れるのは友人だね。

2014年の1、2月はオボカタ、サムラゴーチでびっくりしながらのソチ五輪突入。落ち着く間もなく、3月から新任地(現在地)。この本を読むのは、佐村河内事件を知ることでもあり、あのころのバタバタをゆっくり振り返るということでもある。先日の須田桃子著「捏造の科学者 STAP細胞事件」と続けて読み、気持ちが1年前にタイムスリップした。

昨今の取材って、メールを抑えるってのが大事なのね。国会で偽メール事件があったけど、正しいメールであれば人と人とのやり取りがつぶさに分かる。佐村河内氏と新垣氏、みっくんとのメールのやり取りはその関係性を知るのに、大切な要素だ。

著者の横山典士(よこやま・のりお)さんは、ライターと取材対象の距離感がしっかりしている。後ろからバッサリと斬り付けるのではなく、かといって、ベッタリと代弁者になるわけでもない。佐村河内氏側にも、新垣氏側にも愛ある姿勢とクールな距離。そして、自らのゴーストライト経験についても言及する。

タイトルに「全貌」って付いてる本は全貌が見えなかったり、「全米が泣いた」映画に泣けなかったりすることはよくあるんだけど、これは確かに「全貌」の看板に偽りなし。面白うございました。

|

« 走ること | トップページ | 筍とツナの炊き込み飯 »

電子書籍」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1124357/59830072

この記事へのトラックバック一覧です: 横山典士著「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」:

« 走ること | トップページ | 筍とツナの炊き込み飯 »