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2014年12月23日 (火)

バーバリーのトレンチコートの話

かれこれ23年前、社会人になって初めての冬を迎えた私は、ある決意をしていた。冬のボーナスで必ずこれを買おうと。「これ」とは、バーバリーのトレンチコート。

ちょっと古い時代を舞台にした映画を見ると(1920年代のアメリカ舞台のギャング映画とか)、トレンチコートを着ているのは刑事か、探偵か、新聞記者。トレンチコートをさっと羽織って現場に走る。う~む、カッコいい!

ファッショナブルに着こなすのではなく、前ボタンを留めずにひらひらしているのがいい。「こちら大阪社会部」のマンガにもそういうシーンがあったし、社会人になる前年に見たディック・トレイシーも印象的だった。新聞記者じゃないけど。



こんな感じ。

社会人で初めての満額ボーナスを手にした私。トレンチを買うならバーバリー。なぜバーバリーかというと、ほかにトレンチコートを作っているメーカーを知らなかったから。ブランドには詳しくない。

ボーナス支給直後の休日、うれげに百貨店の売り場に行った。予算は10万~20万円。トレンチコートは少しばかり歳を重ねた人の方が似合うのだろうけど、若いうちにちょっと無理して買って、よれよれになるまで着るというのが当時の目標だった。取材先で「あれ? バーバリーですか」と尋ねられると「ええ、最初のボーナスで買った一張羅です」みたいな会話ができると最高。

店員さんに「トレンチコートを探しているのですが」と声を掛けると、私の姿を上から下まで眺めて一言。「お客様の身長ですと、似合う物がございません。ヨーロッパの体格に合わせております。ハーフコートはいかがですか」ときた。え? 売ってくれない? お金はたっぷり用意してきたんですけど? 私が欲しいのはトレンチコートであって、バーバリーなら何でもいいわけではないんだってば。失意のまま帰宅。

今思うと、私がいくら小柄とはいえ、166センチは当時の成人平均身長程度で、きっと合うサイズはあったはずだ。まだバブルの名残のあった時代、自分のブランドを守るとかの理由で、若い人の入店を断る飲食店があったり、客を選ぶのが当たり前だった。たぶん、「お前には売らないよ」という宣言だったのだろう。悔しいぞ、バーバリーめ。

その後、取材記者から離れ、整理部に長く在籍し、一度目の支局時代は乳飲み子がいたので、高額な買い物をするなんて考えはなくなった。

…ということを、今年から再び取材現場に出て、思い出した。あ、そうだ、45歳の今、バーバリーが似合う姿になったのでは。ちょっと調べてみよう。

「バーバリー」で検索すると「三陽商会」の記事が多数ヒット。長年に渡ってバーバリーの輸入を手掛け、ライセンス生産やブルーレーベルなどの独自ブランドを作ってきた三陽商会がバーバリーとの契約を打ち切られたそうな。「国産バーバリー最後の冬」を迎え、売り場が活況だとか。

現在の三陽商会の品は、日本人にはぴったりなんだろうけど、そういうシャレた物が欲しいわけじゃない。そうだ、オークションで年齢相応に見えるトレンチコートを手に入れよう。



…ってことで。英国製バーバリーのトレンチコートをゲット。やっぱダブルじゃないとね。ちょうどいい感じの着用感。もし、あの日、あの時、あの場所で、トレンチコートを買っていたなら。こんな感じになってたのかな。



バーバリーの現在のロゴは2000年に変更されたらしいので「Burberrys'」は少なくとも15年以上前の品。ちょっと出合うのが遅くなったけど、これから一緒によれよれになるまでお付き合いくださいませませ。

バーバリーのトレンチコートの話その2

バーバリーのトレンチコートの話2015

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