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2014年12月 2日 (火)

公示日に選挙制度を考える

衆院選公示。今回の選挙にがっかりしたこと。それは、野党第1党の民主党が、定数の過半数の候補を立てていないこと。

私は小学生のころから選挙制度に興味があって(ちょうど参院全国区が比例に代わった)、大学時代もテーマの一つとしていた。そんな中、日本にとって一番ふさわしいと私が思った衆院の選挙制度は「小選挙区比例代表併用制」。定数比率のイメージは「小選挙区:比例=2:3」ぐらいで、政党が政策本位でぶつかり合い、有権者の意思も反映しやすいと思っていた。

実際に日本に導入された制度は「小選挙区比例代表並立制」で、私が想定したより小選挙区の比率が高いものの、政権交代ができる制度になったことは間違いない。実際に政権交代はあった。

けれど、民主党は1回政権を取って、野党に戻ったら、もう、候補者がそろわない。全員当選しても単独過半数が取れないのだから「マニフェスト=政権公約」を掲げる資格がない。公示の時点で、候補者数だけからいえば、マニフェストを掲げてもいい政党は自民党と共産党の2党だけだ。

私が学生時代に「比例代表と小選挙区を併せた制度」に変更する必要があると思ったのは、制度を変えなければ、各政党がまともに政権を取ろうと考えないから。1選挙区3~5人の中選挙区制なら、野党はほぼ確実に1議席は獲得できる。複数を擁立すると共倒れもあるので、安全策を取る。自民は常に与党で、その他政党は万年野党。野党議員は「反対」を唱え、自民党は野党の意見のいくらかを取り入れ、修正した。

「比例+小選挙区」になれば、そんな国対政治が終わり、ガチンコで熱い論戦が始まり、より良い政策が出てくると思っていたのだけど。

理想主義で考えていたことは、実際の世の中とは全く違うということを痛感した。

「比例重視」で民意が伝わりやすくなると考えたけれど、その前提としては各党の組織がしっかりしていなければならない。この20年、自・公・共以外の政党は離合集散を繰り返し、風を頼りに大きな議席を得たりしたけど、そんな中で強いのは自力で小選挙区を勝ち抜く力のある候補だけ。結局、政党間の政策論争は盛り上がらなかった。

こんなことなら、中選挙区制で、自民党内にきっちりとした派閥があって、与党の中に「党内野党」の非主流派がいたころの方が、まだまともな議論ができていた気がしてくる。派閥色が薄まり「執行部に反対したら公認しないよ」カードを切った郵政選挙の悪影響かもしれない。

ここ数回の衆院選を見ていて、現在の制度は小選挙区制の難点ばかりが出すぎている。制度改正の必要があると思うけど、政権の中枢の人には都合のいい制度なので、まあ、誰も言い出さないでしょうね。

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