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2014年7月15日 (火)

料金は「水もの」

いつも何気なく支払っている水道料金。自治体ごとで料金が違うのはもちろん、同じ量だけ使っても、同一市内で違うことがあるって知ってた? 調べて記事にしたので興味のある方はどうぞ。中国新聞15日付夕刊社会面より。

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水道の使用量は同じなのに、隣の建物は料金が3倍―。請求ミスかと思いきや、住む場所によっては実際に起こりうる。日本の自治体のサービスは均一といわれるが、水道の料金設定は意外と違う。「水」にまつわるあれこれを調べてみた。

今春、大竹市の大竹支局に着任した。JR大竹駅前の大竹メディアステーションみくらすが仕事の拠点。そこから徒歩5分のアパートが単身の自宅。先月末に4、5月の2カ月分の上下水道料金の通知が届いた。みくらすは1万1,678円、自宅分は3,210円。使用水量はそれぞれ12立方メートル、11立方メートルとほぼ同じなのに、みくらすは自宅の3.6倍の請求額だ。

通知書を見比べてみると「用途」欄に違いがあった。みくらすは「業務用」で自宅は「家事用」。大竹市の水道条例を読むと、一定の基本水量までの基本料金は用途別で違う。家事用は10立方メートルまで月額626円、業務用は20立方メートルまでが2,440円と差がある。1立方メートル当たりの料金は、業務用が家事用の約2倍。超過分の料金も業務用は割高になっている。

近隣で、用途別に料金が違う市はあるのだろうか。広島市は用途設定はあるが、基本料金は同じ。超過料金も30立方メートルまで家事用と業務用は変わらない。廿日市市は用途別の設定はない。県境で隣接する岩国市も、公衆浴場と臨時用以外は同一料金となっている。

大竹市が家事用と業務用に料金の差をつけたのは1969年。当時の市議会議事録によると、水道事業の収支が悪化する中、市長が「水は生活で一番大切。生活用水を安く確保するには他の用途は高めになる」と業務用の値上げに理解を求めた。ただ、市内にある大規模工場は独自の水利権を持っていたり、工業用水を使っていたりするため、業務用水道はあまり使用されていない。

では、自治体による料金の差はどうだろうか。一般的な4人家庭が月に20立方メートル使用した場合、メーター使用料を含む2カ月分の上下水道料金を調べてみた。広島市は約9,300円、岩国市は約9,700円、廿日市市は約1万1,800円。大竹市はその中間の約9,900円。近隣自治体でも3割近い差がある。

その要因をひもといてみると、戦前の大竹海兵団の浄水施設を引き継いだ大竹市は水道料金が低い一方、急速に人口が増えた廿日市市は設備投資に費用が掛かり、料金に反映されている。下水道料金は都市部で早めに整備を始めた広島市が安いなど、それぞれに特徴がある。

大竹市は、料金もさることながら、水質の良さを誇る。防鹿地区にある浄水場は自然流下による緩速ろ過方式で、機械を使わない。市水道局は「小瀬川のきれいな原水があるからこそできる」と胸を張る。2006年、同市の大竹港は大型船の接岸可能な岸壁が整備され、市などでつくる大竹港振興協会は「船の給水は安くておいしい大竹で」と企業にアピール。水道条例の用途に近隣市にはない「船舶用」を設定している。07年に54隻だった外航船の寄港は11年には210隻に急増した。

「水と安全はただ」といわれる日本。上下水道の整備時期や水源の有無などにより、料金は異なる。自分のまちの水道と安全を考えてみてはいかがだろうか。

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一般家庭のモデル料金

     水道料  下水道料 ほか  合計
広島市   4,816    4,438    -  9,254
廿日市市 6,231    5,292     280  11,803
大竹市  4,146     5,500     280  9,926
岩国市  3,564     6,156    -  9,720

※メーター口径20ミリで4人家族が月に20立方メートル使用した場合の2カ月分の料金。「ほか」はメーター使用料

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