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2012年12月15日 (土)

60歳超雇用と踊る大捜査線

来年4月、改正高年齢者雇用安定法が施行される。企業は60歳超で働きたい人を全員を65歳まで雇用する義務が生まれる。定年を5年延長する会社、再雇用制度をつくる会社、または制度を改正する会社。いろいろな方法はあるけれど、企業は総人件費を増やしたくないから、現役世代の給与切り下げや、再雇用者の賃金を低く抑えようとする。

人件費の問題に加え、不況が続き「企業内失業者」という言葉もあるこの時代、働く人数が増えるということは「仕事のパイ」を奪い合うことになる。そうすると、人件費を抑えるために、新入社員の採用を減らすことを考える経営者も出てくる。

こういう状況から、若い世代には「高年齢者ばかり、良い目をみている」とベテラン世代を敵視し「60歳超の待遇なんて、よくする必要がない」と平然と言う人が出てくる。すると今度はベテラン世代が「今の若いやつは自分のことだけ考える」と反論する。働く者同士がいがみ合うってのは、あまりいい姿とはいえませんねえ。

ちょっと待っていただきたい。若い人は、若さだけで仕事ができるのか。ベテランだって、若いころには無茶な主張をしたこともあったのではないか。ここで私の提案は「踊る大捜査線にみる、高齢化社会の組織のあり方」。

脱サラで警察に入った青島は、自らの正義を前面に、組織に風穴を開けようとする。けれど、彼が目指すのは組織を壊すことではない。大ベテランの和久の教えに耳を傾けながら、組織をどう変えていくべきか考え、訴え続ける。

いいねえ。これこそ、若手社員と60歳超雇用のお手本ではありませんか。若手は新たな道を探りながらも、先人の知恵を重んじる。ベテランは過去の経験を語りながらも、決して自分の考えを押しつけるのではなく、最後の決断は若手にゆだねる。

実際の組織で問題なのは、ベテランは和久のような物わかりのいい人ばかりではないし、若手も青島ばかりではないということ。和久は最後まで現場を歩き、若手の「仕事のパイ」を奪うことはないけど、中間管理職クラスだと、ただ上に居座るだけで、屋上屋を重ねるようになってしまう。それでは、若手の意欲も喪失するかも。ベテランも、既得権ばかりを訴えず、自分で居場所をつくっていかなれば、いけない時代がやってきた。

経験を伝授するベテラン、敬意を表しながらも新たな道を探る若手。これだよ、これ。「高齢化社会」というと「無駄に年寄りが多い」ニュアンスで語られるけど、経験の数だけ知恵はあるはず。年輩者を大切にしない企業は、若手を大切にするはずがない。それに、誰だって歳を取る。高年齢者批判ばかりをしていると、あっという間に自分がそっち側になってますよ、若手諸君。

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