« カープファン風味 | トップページ | お世話になりました »

2012年7月 9日 (月)

「ともにがんばりましょう」読了

塩田武士著「ともにがんばりましょう」(講談社)読了。
Tomoni_2
塩田センセイは同業者の労組仲間。この春、新聞社を退社し、職業作家として新たな道をスタートした。デビュー作「盤上のアルファ」は素人将棋記者と棋士の物語、2作目「女神のタクト」は、仕事と彼氏を失った三十路女が交響楽団を立て直していく物語。そして、第3弾は。

新聞社の労働組合を舞台とした物語。読みながら、いろんな意味でドキドキする。設定が「そのまんま」なので、モデルとなった人の顔を想像する。さらに、自分も労組役員をやってきたので、要求決定までの過程、団交でのやり取り、書記局内でのロマンス(?)などなど、あまりにリアル過ぎる。いやまあ、これは新聞社に籍を置いたままでは発表しづらいでしょうな。

塩田作品にはおなじみとなったポエマーYASUSHIは、今回もしっかり登場する。手塚作品における「ひょうたんつぎ」のように、これからも不意に登場し続けてほしいと願ってみたり。そのうち、彼が主人公の短編なんかが登場するかも。

私は昨年秋までの2年間、会社を休職し組合専従をしていた。「どんな仕事をしてるの?」と尋ねられても、実態を知らない人には説明しにくかったが「ともにがんばりましょう」を読めば、ある程度のことは分かってもらえると思う。この物語に出てくる専従者、教宣部長を合わせたような役割を担っていた。

新聞社の労組という舞台が一般受けするのか、私には分からない。ただ、斜陽産業といわれる新聞社の中にいる人たちがどういう思考回路なのか、大枠を知るのに最適な資料となるかもしれない。それに、これはエンターテインメント小説。テンポ感のある文章で、新聞社の内情を覗き見する感覚を楽しむのもいいかも。

|

« カープファン風味 | トップページ | お世話になりました »

独り言至極」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1124357/46287880

この記事へのトラックバック一覧です: 「ともにがんばりましょう」読了:

« カープファン風味 | トップページ | お世話になりました »