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2010年12月16日 (木)

元法相発言から未来を予想する

東大を出ている人って、頭がいいと思っていた。その中で法相を務める人は、法律にも詳しいのだと思っていた。「ひょっとしたら違うかも」という疑問が沸きつつも、いやいやそんなことはないだろうというある種の幻想を持ちたかったのに。前法相が「20年来、法務をやったことがない」発言。ありゃりゃと思っているところに、今度は鳩山邦夫元法相が「こんな奴を生かしておいてたまるか」という考えで、死刑執行の指示をしたというニュース。もはや「法治国家」って何なのか、と悲しくなってくる。

鳩山元法相が「ベルトコンベアのように」死刑を執行したいと発言したとき、死刑反対論者からは非難の嵐だった。けれど、法治国家として考えれば、ベルトコンベア発言は実に的を射た考えだと思う。法に基づいて裁判が行われ、死刑の判決が出たら死刑が執行される。友だちの友だちがトンデモナイ人物だったり、奇天烈発言を続けた元法相だったが、この人はひょっとしたら「法治国家」の何たるかを考えている大人物なのかと思った。

そんな評価をして損した。

法相が死刑執行をした理由を「こんな奴生かしておいてたまるか」だったなんて。一般に「世襲議員」という呼び方をするけど、世襲が批判される大きな理由の一つは選挙の地盤を引き継ぐことだろう。ついでに後援会組織もそのままなので俗に「ジバン、カンバン、カバン」といわれる。この人の場合、祖父、父から強力な地盤を引き継いでいるわけではない。そういう面で、他のボッチャン議員とは異なるキャラクターを持っている。

が。「看板」は、今でもまだまだ通用する(…いや、していた)。兄である前首相の宇宙人ぶりにも驚かされたけど、彼らはいわゆる世襲議員とは違う。世襲議員の目的は「議席を保持すること」に尽きる。この兄弟は「議席を保持すること」に汲々としていない。兄は「どこか選挙区をください」と頼んで北海道に渡り、弟はあちこち選挙区を変えてはいるものの、苦労をしている風はない。「国会議員でいることが当然」という顔をしている。

彼らは、欧州でも絶滅した絶対王政の末裔風(気取り)だ。こう考えると、すべてに合点がいく。自分たちによる為政は神から与えられた権利であり、失政の責任は問われない。朕は国家であるから、法律の解釈は自分が決める。

現首相の生活ぶりは庶民からかけ離れているが、発想そのものは庶民レベルだ。これはこれで問題だけど、王様気取りよりはまだマシかもしれない。いやいや、これだったら裸の王様の方がまだマシかも…なんて思っているうち、「自称カリスマ」のやりたい放題首相が誕生する。ヤバいですねえ、これ。ま、現在の世の中が既に暗闇なんですけど。ただ、「現状を変えたい」という思いだけでは結局、何もよくならないということを忘れないようにしようっと。

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